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小林よしのり
2025.8.22 08:32日々の出来事

あと一晩

脳溢血になって10日が経つ。
明日、退院だ。
自慢が一つ出来たのは、連載を一回も落とさず、
続けられたことだ。
それどころか、『おぼっちゃまくん』の新作のコンテを
病室で描いている。

脳内の血管が破れ、出血したために、神経が侵され、
左顔面、左腕が麻痺して、当然、脳の機能が小学生以下に
低下したにも関わらず、わしはギャグ漫画のアイデアを考え、
シナリオを作り、コンテを描いている。
最初に脳機能を検査した先生によれば、これは大丈夫
だろうか?復帰できるのだろうか?と不安だったそうだ。
だが少なくとも、ギャグ漫画のコンテ一本がもうすぐ
上がりそうなほど脳機能が回復してきた。

『おぼっちゃまくん』新作の第一話は
「茶魔、入院する!」の巻だ。
わしは転んでもタダでは起きない。
麻痺は残ると言われたが、顔面は70%回復、唇は左端が
いまいちなので、退院して、人と喋らなければならない。

昨日から血圧の薬を飲み始めたら、195だった血圧が
160まで下がり、自転車リハビリを受けたら、135まで下がった。
悔しいが、運動は効果がある。
あのリハビリ自転車は買おう。

入院して、10万馬力だったわしが100万馬力になって復活する。
この病院の先生方は、鉄腕アトムの天馬博士のようなものだ。
こっそり仕入れた「ふりかけ」すら禁じた仕打ちも恨まない。
あと一晩だ。

 

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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